目次
「公共工事の入札で、もっと有利に立ち回りたい」
「現場の生産性や安全性を向上させる、信頼できる技術はないだろうか」
「上司からNETISの活用を指示されたが、何から手をつければいいか分からない」
建設業界で働く多くの方が、このような課題や悩みを抱えているのではないでしょうか。
その解決策の鍵を握るのが、国土交通省が運営する「NETIS(新技術情報提供システム)」です。
この記事では、NETISの基礎知識から、公共工事の受注に直結するメリット、自社の課題を解決する商品の具体的な探し方、さらには提案書にそのまま使える活用事例まで、専門外の方にも分かりやすく徹底解説します。
最後まで読めば、NETISを戦略的に活用し、競合に差をつけるための第一歩を踏み出せるはずです。
NETIS(ネティス)とは、「New Technology Information System」の略称です。
国土交通省が、民間企業などによって開発された新技術の活用を促進するために整備したデータベースシステムを指します。
簡単に言えば、公共工事で使える「新技術のカタログ」のようなものです。
このシステムは、建設業界全体の技術水準の向上や、より効率的で安全な工事の実現を目的として運営されています。
NETISに登録された技術は信頼性が高く、公共工事で積極的に利用することが推奨されています。
NETIS登録商品を活用することには、単に新しい技術を使えるという以上の、具体的なメリットが存在します。
特に公共工事の受注を目指す企業にとっては、無視できない重要な要素となります。
主なメリットは以下の4つです。
これらのメリットを理解し、戦略的に活用することが受注競争を勝ち抜く鍵となります。
現在の公共工事の入札では、価格だけでなく技術力も評価される「総合評価落札方式」が主流です。
この方式では、企業の技術提案の内容が評価を大きく左右します。
提案書の中で「創意工夫」や「技術的所見」を記述する際に、NETIS登録商品を活用する提案は非常に説得力を持ちます。
なぜなら、NETIS登録という客観的な評価が、その技術の信頼性を裏付けてくれるからです。
「公的に認められた新技術で、これだけの効果が見込めます」と具体的に示すことで、発注者から高い評価を得やすくなります。
NETISに登録されている技術は、現場の課題を解決するために開発されたものばかりです。
そのため、入札でのメリットだけでなく、現場レベルでの実利も大きいのが特徴です。
例えば、新しい工法を用いることで、従来よりも作業工程を減らし、工期を短縮できます。
また、高効率な建設機械を導入すれば、人件費や燃料費といったコストの削減に繋がります。
さらに、遠隔操作技術や危険予知システムなどを活用することで、現場の安全性を飛躍的に高めることも可能です。
NETIS登録商品を積極的に活用する姿勢は、発注者や取引先に対して「技術革新に前向きな企業」という印象を与えます。
これは、企業の技術力を客観的に証明するものであり、社会的な信頼性の向上に繋がります。
この信頼は、公共工事だけでなく民間工事の受注においても有利に働く可能性があります。
また、金融機関からの融資や、優秀な人材を確保する採用活動においても、企業の先進性を示す強力なアピールポイントとなるでしょう。
NETISは国土交通省の制度ですが、その活用を推奨する動きは地方自治体にも広がっています。
都道府県や市町村によっては、独自の判断でNETIS登録技術の活用をさらに高く評価する場合があります。
例えば、独自の加点制度を設けたり、入札参加条件として推奨したりするケースです。
自社が事業を展開するエリアの地方自治体が、どのような優遇措置を設けているかを確認しておくことも重要です。
地域に根差した工事を担う企業にとって、これは見逃せないポイントと言えるでしょう。
NETISのデータベースを見ていると、「KT-230001-A」のような、一見すると複雑な登録番号を目にします。
しかし、この番号のルールを知れば、その技術がどのようなステータスにあるのかを瞬時に読み解くことができます。
番号を理解することで、より信頼性の高い技術を効率的に選定できるようになります。
ここでは、その基本的な読み解き方を解説します。
NETISの登録番号は、いくつかの要素で構成されています。
それぞれのアルファベットと数字には、以下のような意味があります。
| 構成要素 | 意味 | 例(KT-230001-Aの場合) |
| 最初の2文字 | 開発申請を受け付けた地方整備局など | KT:関東地方整備局 |
| ハイフン後の2桁 | 登録された年度(西暦下2桁) | 23:2023年度 |
| 続く6桁の数字 | 年度ごとの整理番号 | 0001:その年度の1番目の登録 |
| 最後のアルファベット | 事後評価の状況を示す記号 | A:事後評価が未実施 |
このように、番号を見るだけで「どの地域の、いつ登録された技術か」という基本情報が分かります。
登録番号の末尾に付くアルファベットは、技術の評価状況を示す非常に重要な記号です。
特に注目すべきは「A」「VE」「VR」の3つです。
| 記号 | 名称・意味 | 特徴 |
| -A | 事後評価未実施 | 登録されたばかりで、まだ活用の実績が少ない技術。 |
| -VE | 活用効果評価済み | 今後の評価結果が変わらないと判断された技術 。 |
| -VR | 活用効果評価済み | 今後の調査は必要と判断された技術。評価調査が行われ続けた結果、「VE」に指定される可能性のある技術 。 |
選定の際には、既に活用の効果が認められている「-VE」評価の技術を選ぶと、より確実な成果が期待できます。
また、技術を活用した後は、発注者から「活用効果調査票」の提出を求められることがあります。
この調査に協力することで、工事成績評定でさらなる加点を受けられる場合があるため、誠実に対応することが重要です。
NETISには数多くの技術が登録されており、その中から自社の課題に最適なものを見つけ出すのは大変に思えるかもしれません。
しかし、国土交通省の公式データベースを使いこなせば、誰でも効率的に目的の技術を探すことが可能です。
ここでは、具体的な検索手順を2つのステップに分けて解説します。
このセクションを読めば、明日からでも自社に必要なNETIS商品を探し始めることができるでしょう。
まずは、公式サイトのシンプルなキーワード検索から試してみましょう。
これは、最も手軽で基本的な探し方です。
まずはこの方法で、どのような技術が登録されているのか、全体像を掴むのがおすすめです。
キーワード検索でヒットした件数が多すぎる場合や、より具体的な条件で探したい場合は、詳細検索機能を活用します。
これにより、検索の精度を格段に上げることができます。
公式サイトの「NETISデータベース検索」ページでは、以下のような条件で絞り込みが可能です。
これらの機能を駆使することで、膨大な技術情報の中から、自社のニーズに合致した最適なソリューションへとたどり着くことができるのです。
ここまでNETISの全体像と活用法について解説してきましたが、私たちKATECSもまた、建設業界の課題解決に貢献する製品と技術を提供しています。
長年の経験と全国規模のネットワーク、そして現場のニーズに応える商品開発力を強みとしています。
KATECSは単なる資材の販売会社ではありません。
お客様のプロジェクトを成功に導くための、技術的なパートナーです。
ここでは、私たちの代表的なNETIS登録商品と、それを活用した技術提案の一例をご紹介します。
トンネル工事などで使用されるロックボルトには、高い支持力と確実な施工性が求められます。
KATECSが開発した『HIPREXボルト』は、これらの要求に応える高性能なNETIS登録商品です。
この製品は、膨張式のラバーパッカーとボルトを組合わせた形状で、注入とコーキングを同時に行うためコーキング作業が不要となり、施工時間が約22%短縮できます 。
既に実際の工事で多くの活用実績があり、その効果が認められた「VE」評価を受けているため、安心してお使いいただけます。
KATECSは、NETIS登録商品以外にも、現場の生産性向上に貢献するソリューションを開発しています。
その代表例が、ICTを活用した『CKi注入管理システム』です。
このシステムは、地盤改良などで行う注入作業のデータをリアルタイムで管理・記録するものです。
注入量や圧力を正確にコントロールすることで、施工品質を向上させると同時に、作業工程を約8%短縮 させることが可能です。
人手不足が深刻化する建設業界において、省力化と品質確保を両立する技術として、多くの現場でご活用いただいています。
最後に、NETISの活用を検討する上でよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
メリットだけでなく、注意点や関連制度との違いも理解しておくことで、より効果的な活用が可能になります。
A1. メリットの多いNETISですが、いくつか注意点もあります。まず、技術を登録する側には、申請書類の作成などに相応の手間と時間がかかるというデメリットがあります。利用する側が注意すべきなのは、「NETIS登録=技術の性能を100%保証するものではない」という点です。NETISはあくまで参考情報であり、最終的には現場の状況に合わせて、技術者が自身の判断で適切な技術を選定する必要があります。
A2. 特許とNETISは目的が異なります。それぞれの違いを以下の表にまとめました。
| 制度 | 目的 | 権利 |
| NETIS | 公共工事での新技術の活用促進 | 権利の発生はない |
| 特許 | 発明を保護し、発明者に独占的な権利を与える | 一定期間、他者が無断で使用できない |
つまり、特許は「権利を守る」ための制度、NETISは「技術を広める」ための制度と理解すると分かりやすいでしょう。
A3. 自社で開発した優れた新技術は、NETISに登録申請することができます。大まかな流れは以下の通りです。
この記事では、NETISの基本からメリット、商品の探し方、活用事例までを網羅的に解説しました。
NETISは、単に工事成績評定の加点を得るためのツールではありません。
それは、公共工事の受注競争を勝ち抜き、自社の現場が抱える課題を解決し、ひいては企業全体の技術力と信頼性を高めるための「戦略的ツール」です。
今回ご紹介した情報を参考に、まずは自社の課題を解決できそうな技術をNETISの公式サイトで探すことから始めてみてください。
そして、もし技術選定や具体的な活用方法でお悩みの際は、ぜひ私たちKATECSにご相談ください。
長年の経験と専門知識で、お客様のプロジェクト成功を全力でサポートいたします。