NETIS評価を徹底解説!公共工事の入札を有利に進める仕組みとVE評価の攻略法

NETIS評価を徹底解説!公共工事の入札を有利に進める仕組みとVE評価の攻略法

 

公共工事の入札や業務効率化を進めるうえで、「NETIS」の活用を検討されている方も多いのではないでしょうか。
総合評価落札方式で有利になる、コストや工期を改善できる、といったメリットは知っていても、その評価の仕組みは少し複雑です。 

「A評価やVE評価って、具体的に何が違うの?」
「どの技術を選べば、工事成績の加点に繋がるのだろう?」
「そもそも事後評価って何をすればいいの?」 

このような疑問から、技術選定に踏み切れずにいる担当者様も少なくありません。
この記事では、NETIS評価の全体像から、A・VR・VEといった評価ランクごとの具体的な違い、そして公共工事で有利になる活用法までを分かりやすく解説します。
最後まで読めば、NETISを戦略的に活用し、競合他社に差をつけるための知識が身につくはずです。 

まずは基本から!NETIS(新技術情報提供システム)とは? 

NETIS《ネティス》(New Technology Information System)とは、国土交通省が運用する、公共工事で活用できる新技術を集約したデータベースシステムのことです。
正式名称を新技術情報提供システム《しんぎじゅつじょうほうていきょうしすてむ》といいます。 

このシステムの目的は、有用な新技術の情報を誰もが簡単に入手し、公平に活用できるように共有を促進することです。
NETISに登録された技術を活用することで、工事の生産性や品質を向上させ、コスト縮減や工期短縮といった効果が期待できます。
発注者である官公庁と、受注者である建設会社双方にとって、公共工事をより良く進めるための重要な仕組みとなっています。  

NETIS評価のA・VR・VEとは?評価基準と掲載期間の違いを徹底比較 

NETISに登録された技術は、その活用状況や効果に応じて評価がランク付けされます。
この評価を正しく理解することが、技術選定の第一歩です。
主な評価には「A」「VR」「VE」の3種類があり、それぞれ意味合いが大きく異なります。 

A評価:申請・登録段階の技

  • 新規に登録申請され、データベースに掲載された技術です。 
  • 新規性や適用性、期待される効果が認められています。 
  • ここから実績を積み、より高い評価である「VR」や「VE」を目指すスタートラインとなります。

VR評価:活用評価実施済で継続調査等の対象となった技術

  • 実際に公共工事で活用され、その効果について活用評価実施済ですが調査結果不足や、経年確認が必要とされた技術です。 
  • 活用実績を重ねることで、信頼性が高まっていきます。 
  • 評価によっては後述する「VE」に移行します。 

VE評価:活用評価実施済で継続調査等が必要ない技術 

  • 活用効果が十分に認められ、「有用な新技術」として評価が確定した技術です。 
  • NETIS評価において最も信頼性が高く、公共工事の入札(総合評価落札方式)においても高く評価されます。  
  • 「勝てる技術」を探す上では、このVE評価の技術が最も有力な選択肢となります。 

それぞれの評価の違いを以下の表にまとめました。 

 

評価種類  位置づけ  掲載期間(登録翌年度から) 
A (旧A評価)  新規登録された技術  10年間 
VR  活用効果を調査中の技術  10年間 
VE  活用効果が確定した有用な技術  10年間 

公共工事で勝つ!NETIS評価技術を活用する5つのメリットと注意点 

NETIS登録技術を活用することは、受注者・発注者双方にとって多くのメリットをもたらします。
特に受注者にとっては、企業の競争力を直接的に高める強力な武器となります。
ここでは主なメリットと、活用する上での注意点を解説します。 

NETIS活用で得られる5つのメリット 

1.総合評価落札方式で有利になる 

 

  • NETIS登録技術を活用した施工計画を提案すると、工事成績評定や技術評価点が加算されます。  
  • 特にVE評価技術は高く評価され、受注の可能性を大きく高めます。  

 

2.コスト削減と工期短縮を実現できる 

 

  • 新技術の導入により、従来工法に比べて作業が効率化され、コストや工期を大幅に改善できる可能性があります。 

 

3.技術力のアピールと企業の信頼性向上 

 

  • NETISに登録されている、特にVE評価の技術を活用することは、企業の高い技術力と革新性を示す客観的な証明になります。 
  • 国土交通省のお墨付きであるため、発注者や顧客からの信頼獲得に直結します。 

 

4.施工の安全性と品質が向上する 

 

  • VR技術を活用した安全教育システムなど、現場の労働災害防止に貢献する技術も多数登録されています。 
  • 新たな工法により、施工品質の向上も期待できます。 

 

5.技術情報の収集が容易になる 

 

  • NETISのデータベースを検索すれば、最新の技術情報を効率的に収集できます。 
  • 現場の課題を解決するためのソリューション探しに役立ちます。 

活用する上での注意点と対策 

もちろん、メリットばかりではありません。
活用にあたっては、以下の点に注意が必要です。 

 

デメリット(注意点)  内容  対策 
登録・申請の手間とコスト  登録には申請準備や審査にまとまった費用と期間がかかるとされており、一般的には数か月単位の時間や数十万円規模のコストが発生する可能性があります。  申請手続きの負担を軽減するために、専門の申請代行サービスを利用する。 
事後評価への対応  技術を活用した後は、効果に関するデータを収集し、事後評価に対応する必要があります。  データ収集・分析ツールを導入し、日頃から効率的にデータを蓄積する体制を整える。 
VE評価のハードル  最高のVE評価を得るには、多くの活用実績と、有用性を示す客観的なデータが求められます。  技術の継続的な改善と改良を重ね、VE評価取得に向けた専門コンサルティングを活用する。 

【VE評価・独自事例】KATECSの「HIPREXボルト」に学ぶ技術力の証明 

NETISの最高ランクである「VE評価」は、具体的にどのような技術が取得しているのでしょうか。
その一例として、半世紀にわたり社会インフラを支えてきた建設資材の総合商社、株式会社KATECSの独自技術をご紹介します。 

同社が開発した注入式ロックボルトのコーキングシステム「HIPREXボルト」 は、NETISにおいてVE評価を獲得した【活用促進技術】です。従来はウレタン系コーキング剤を充填していた注入式ロックボルトの口元部分に、注入と同時に膨張するラバーパッカーを採用。これにより高いコーキング効果を実現し、さらにコーキング作業自体を省略できるため、施工時間の短縮にもつながります。
このように、明確な課題解決と高い効果が客観的に証明された技術こそが、VE評価を獲得できるのです。 

NETIS評価の最新動向|活用義務化と今後の展望 

NETISを取り巻く環境は、年々重要性を増しています。
最新の動向を把握し、時代の変化に対応することが不可欠です。 

NETIS技術の活用義務化 

  • 令和5年度から、国土交通省が発注する直轄工事においては、NETIS登録技術の活用が原則として義務付けられました。  
  • これにより、新技術の導入が加速し、建設業界全体の技術水準の向上が期待されています。 

推奨技術・準推奨技術の選定 

  • 国土交通省は、特に優れた新技術を「推奨技術」「準推奨技術」として選定しています。  
  • 令和7年度には合計23技術が選定されており、AIやIoTを活用した生産性向上に資する技術が注目されています。 

工事成績評定での加点 

  • NETIS技術を活用した工事は、工事成績評定で加点評価の対象となります。  
  • 特にVE評価技術の活用や、コスト削減効果が高い技術ほど高く評価される傾向にあります。 

 

これらの動向からも分かるように、NETISの活用はもはや選択肢の一つではなく、公共工事に携わる企業にとって必須の戦略となっています。 

まとめ:NETIS評価を制するものが公共工事を制する 

本記事では、NETIS評価の仕組みから、A・VR・VE評価の違い、活用のメリット、そして最新動向までを解説しました。 

 

  • NETISは公共工事の品質と効率を高めるための新技術データベースです。 
  • 評価は「A」「VR」「VE」の3段階に大別され、VEが最も高い評価です。 
  • NETIS技術の活用は、総合評価落札方式での加点やコスト削減など、企業に大きなメリットをもたらします。 
  • 国の直轄工事で活用が義務化されるなど、その重要性はますます高まっています。 

 

複雑に見えるNETIS評価ですが、その本質を理解し、自社の目的に合わせて戦略的に技術を選定・活用することが、今後の公共工事で勝ち抜くための鍵となります。
この記事が、皆様の技術選定や事業戦略の一助となれば幸いです。 

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