EYE-ワッシャー

NETIS登録番号：KT-230002-A

Eye Washerとは

Eye Washerは、透明な汎用プラスチック製の角型ワッシャーの背面に圧力測定フィルムを張り付けたものであり、従来の鋼製角型ワッシャーの上に設置して使用します。
トンネル壁面が変位した際、ワッシャーに作用する力に応じて白色の圧力フィルムが赤色に変化します。その赤色直径の大きさにより、ロックボルト頭部に作用している軸力を目視で確認できます。

特徴

1. 従来のロックボルト頭部（鋼製角型ワッシャー・六角ナット）にEye Washerを追加設置するだけのため、トンネル施工のサイクルタイムに影響を与えません。
2. 白色面が赤色に変化することで、ロックボルト頭部の軸力の増加（壁面変位の増加）を目視で確認でき、赤色変化した部分の直径により、ロックボルト頭部に作用している軸力の程度を把握できます。
3. 一般的に土砂地山で使用するロックボルトの設計耐力である178kNまで、ワッシャーとしての機能を維持できます。
4. 1進行長全てのロックボルトに使用しても安価なため、従来の局所的な点としての計測ではなく、面的な計測や線状での計測などの広範囲の計測ができます。
5. トンネルの変形が比較的大きく発生する低強度地山のトンネルに適しています。
6. 従来使用している、ロックボルトカバー（防水シート保護カバー）が使用できます。

Eye Washerの構成

Eye Washerは、透明な汎用プラスチック製の角型ワッシャー（□100mm×100mm×t10mm)の背面に「圧力測定フィルム」を張り付けて製品化したものです。
圧力測定フィルムは、２枚の極薄フィルムを重ね合わせたもので、圧力が作用すると赤く発色するフィルムであり、一般的に市販されている汎用製品です。

一般的に山岳トンネルにおけるロックボルトの軸力は、ひずみゲージを貼付して電気的に測定する「ロックボルト軸力計」を使用しますが、ロックボルト軸力計は高額なため特別な箇所に局所的、限定的にしか設置できないことや、特別なひずみ検出装置を使用しないと測定できないため、経済性、簡便性に欠けるという短所がありました。
Eye Washerはトンネル壁面に設置された数多くのロックボルトを面的に監視でき、誰もが容易に目視確認できる、経済的で簡便な軸力測定方法として開発したものです。

Eye Washerの発色範囲と軸力の関係（室内実験結果）